伝記・東郷平八郎 20世紀日本の曙を求めて
20世紀が産声をあげたまさにその年、舞鶴市の新しい歴史も、幕を開けました。それは同時に、日本の近代化が本格的一歩を踏み出した瞬間でもあったのです。
1901年、舞鶴鎮守府の開庁とともに初代司令長官として赴任した舞鶴での2年間
20世紀が幕を開けた1901年(明治34年)10月1日、舞鶴鎮守府が開庁。その初代司令長官に任命されたのが、当時海軍中将で後の日本海海戦でその名が国際的に知られることとなった東郷平八郎でした。赴任1年後の舞鶴町忠魂碑の除幕式で東郷はちょうど来港していた艦隊旗艦「初瀬」の軍楽隊に西洋音楽を演奏させ、数千人の参会者を驚かせました。また自分の娘を中舞鶴の小学校まで地元の学友らとともに徒歩で通わせていたというエピソードからは、舞鶴に根づき、一般の人々とも気軽に交流を深めようとする、気さくで進歩的な人間像がうかがわれます。
東郷邸 旧舞鶴鎮守府司令長官官舎
東郷平八郎が舞鶴鎮守初代司令長官として2年過ごした官舎跡
東郷平八郎初代司令長官が過ごしたいわゆる司令長官官舎。東郷が去ったのちも歴代司令長官官舎として終戦まで使われました。この建物のベースは木造平家建てですが、一部洋館づくりにもなっており和洋折中の様式でつくられました。その後、現在は舞鶴地方総監部会議所として海上自衛隊に移管されています。
お問い合わせ | 海上自衛隊舞鶴地方総監部 広報係 0773-62-2250 |
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海軍記念館
東郷平八郎が舞鶴鎮守初代司令長官として2年過ごした官舎跡
1964(昭和39)年に舞鶴地方総監部大講堂の一部を利用して設置された資料館。初代司令長官・東郷平八郎をはじめ、旧日本海軍に関するさまざまな資料がおよそ200点余り展示されています。もともとは自衛隊員の教育施設でしたが、歴史を考える貴重な資料館として一般見学者も数多く来館しています。
お問い合わせ | 海上自衛隊舞鶴地方総監部 広報係 0773-62-2250 |
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舞鶴地方総監部第一庁舎(旧海軍機関学校庁舎)
昭和5年に建造された旧海軍機関学校
庁舎は現在も自衛隊の施設として活躍
当時の最新技術を駆使して建設された旧海軍の機関学校。戦後、米軍により白く塗装されていましたが、平成14年に当初の姿に復元されました。